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セルロイドの海
  •  発 売 中 
  • セルロイドの海
  • 平野 悠 著
  • 発行:ロフトブックス 
    発売:世界書院
    四六判/並製/336ページ/
    定価:本体1,800円+税
    ISBN978-4-7927-9583-2 C0093
  • ライブハウス「ロフト」創始者が描く
    “恋という名の革命”
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ライブハウスを経営しつつも仕事はほぼリタイア状態にある〈私〉は、悠々自適な生活を送っている。
70歳を過ぎ、自身が生きる上でテーマの一つである〈旅〉の集大成として、三度目となるピースボートの渡航でまだ見ぬ北極圏を目指す。

ピースボート〈オーシャンドリーム号〉には1,000人余りの乗客がいたが、その7割が60歳以上の老人という〈動く養老院〉だった。
船内の様々なレクチャーに興じるなか、〈私〉は習字サークルで敬虔なクリスチャンである〈晴美〉と出会う。度重なる夫の浮気に辟易し、夫から逃げるようにピースボートへ乗り込んだ60歳過ぎの清楚な女性だ。
幾度かの〈晴美〉との逢瀬に、何十年ぶりかの恋の悦楽を思い出した〈私〉は我を忘れて老いらくの恋に身を投じる。
一時は互いに惹かれ合うものの、「この恋は神が許さない」という〈晴美〉の頑なな信条により、二人の距離は次第に離れていく。

〈晴美〉と入れ替わるように〈私〉の前に現れた〈麗子〉は、生涯独身を貫く63歳。〈私〉とは趣味嗜好もライフスタイルも正反対だが、その天真爛漫な性格に少しずつ惹かれていく。

愛人とセックス三昧のエロ親父、自殺願望を抱く偏屈な老人、亡き妻の写真を携帯する元造船業の男性、昼間からウイスキーを煽る88歳の老人、夫の形見の金時計に話しかける老婆、長年の不倫生活を清算した折り紙の先生、会社の株の配当で悠々自適な大企業の元役員、夫のDVが原因で離婚した女性、孤独とオカリナを愛する元薬剤師、世界の豪華客船のほとんどに乗ったと豪語する貴婦人、人間嫌いの元数学教師、船上で人生を終えた老人……船内で知り合う数々の老輩との交流を通じ、〈私〉は人生の終活期をどう過ごすべきかを考える。そして、〈晴美〉と〈麗子〉に出会ったことで、70歳を過ぎても恋はできる、それは何物にも代え難く尊いものだと実感する。

全106日、23カ国を跨ぐ全長5万4,343キロの旅のなかで、古希を過ぎても好奇心旺盛な〈私〉が再び恋に目覚め、晩秋に差し掛かった自身の人生航路を改めて見つめ直す。恋と海と風をテーマにした、ピュアでイノセントな〈航海文学〉、ここに誕生。

「悠ちゃん、これ面白いよ。表紙が可愛いよね。70歳の恋って、いいね。一気に読んでしまったな」──平野レミ(料理愛好家)

【著者略歴】

平野 悠 Yu Hirano

1944年8月10日、東京に生まれる。ライブハウス「ロフト」創立者、またの名を「ロフト席亭」。
1971年、ジャズ喫茶「烏山ロフト」をオープン以降、東京になくなってしまったロック・フォーク系のライブハウスを開業。1973年「西荻窪ロフト」、1974年「荻窪ロフト」、1975年「下北沢ロフト」、1976年「新宿ロフト」、1980年「自由が丘ロフト」を次々とオープンさせた後、1982年に無期限の海外放浪に出る。
5年にわたる海外でのバックパッカー生活(100カ国制覇)を経て、カリブ海の島・ドミニカ共和国にて市民権を獲得。1987年に日本レストランと貿易会社をドミニカに設立。
1990年、大阪花博のドミニカ政府代表代理、ドミニカ館館長に就任。1991年にドミニカ完全撤退、1992年に帰国。
1991年、「下北沢シェルター」をオープン。1995年、世界初のトークライブハウス「ロフトプラスワン」をオープンし、トークライブの文化を日本に定着させる。2004年に「ネイキッドロフト」、2007年に「阿佐ヶ谷ロフトA」、2014年に「ロフトプラスワンウエスト」、2018年に「ロックカフェロフト」と、近年はトークライブハウスを次々とオープンさせている。

著作に『旅人の唄を聞いてくれ!〜ライブハウス親父の世界84カ国放浪記〜』(1999年、ロフトブックス刊)、『ニッポン放浪宿ガイド200〜人生を変える旅、運命を変える宿〜』(2005年、山と渓谷社刊)、『TALK is LOFT〜新宿ロフトプラスワン事件簿〜』(2017年、ロフトブックス刊)、『定本 ライブハウス「ロフト」青春記』(2020年、ロフトブックス刊)がある。
古希を過ぎてこだわっているテーマとして「音楽」「旅」「政治」「脱原発」を掲げ、日々それらとふれあい続けて今に至る。

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